材料情報科学(マテリアルズインフォマティクス)

  構造材料・機能材料として我々の生活に欠かせない金属材料に対して、コンピュータを活用した新しい材料の設計や開発指針を得ることを目的とし、電子状態計算、実験的研究、データサイエンスとを連携させた研究に取り組んでいます。材料設計の原理は次式に集約されます。

 

 y = f(xΘ)

 

 yは予測したい材料特性(目的変数・物性値)であり、fは関数(理論式・近似式)、xは 記述子 (説明変数・特徴量)、Θはパラメータ です。関数fが求められれば、未知のデータx を適用して、予言yを与えることができます。 


 

予測したい yが強度であればxにはミスフィットひずみ、延性であれば 粒界強化・脆化エネルギー、クリープであれば積層欠陥エネルギー、形状記憶特性であれば形成熱量差、防食性であれば仕事関数などが考えられます。未知のx を得るために第一原理計算を用いて、効率的な探索を進めています。関数fマテリアルズインフォマティクスのアプローチ(機械学習)により構築しています。 また、予言yの実証については共同研究を中心にシーズの提供を行い、一方ではニーズの要請を受けて材料設計をフィードバックしています。

データサイエンス

第一原理計算

実証実験


予測対象合金

アルミニウム合金、チタン合金、形状記憶合金、金属ガラス、はんだ合金、鉄鋼、マグネシウム合金、ニッケル合金

予測対象特性

引張特性(強度・伸び)、弾性特性、クリープ特性、形状記憶特性、導電性、防食性

マテリアルズインフォマティクスの動向

機械学習の動向